6月 23 2009
セロリの匂い
セロリの野生種は、ヨーロッパから、中近東、インド西北部にまたがる広い地域の、冷涼な山岳地帯の湿地に野生しているApium graveolens var.graveolensから改良されたもので、葉柄を食べるセロリはその変種var.dulceとされています。
何だか、難しい・・・
学名の「アピウム・グラフェレンス」は、「湿気のある土地に生え、強い匂いを放つ」と言う意味です。名前からしてそう言う意味があったんですね。株全体にアピインと呼ばれる成分による香気があり、これが好き嫌いの分かれ目になります。
古代ギリシア、ローマ時代には、セリノンと言う名前で、整腸、強精剤、香料として使われていました。また、葬礼用の植物としても利用されていました。死体の悪臭を取り除くために、セロリの強い芳香が使われていたのです。逆に、古代ギリシア人達は、祭りの日に部屋をセロリで飾ったとも言います。セロリ特有の強烈な香りが、魔除とされていたのです。
セロリをより合わせて作った輪の冠を頭にかぶると二日酔いが治ると信じられていました。本当かな?
日本には、豊臣秀吉の朝鮮出兵の時に、加藤清正によって持ち込まれたとの俗説があります。そのため、セロリは清正人参(キヨマサニンジン)とも呼ばれてます。ニンジンもセロリと同じセリ科で、同じように香味野菜独特の香りをもっていますから、ニンジンと呼んだのもうなずけます。
その後、江戸時代オランダ船によって、再度セロリが伝わった事から、セロリの和名が和蘭陀三葉(オランダミツバ)ともよばれます。この時は、ニンジンでなく三葉を連想しています。なお、セロリの別名を白セリとも言います。
ポケキチ ナス美
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